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ハーブティーやお茶、コーヒーの美味しさと成分の違いについて

ティーウェリストがお伝えする世界のハーブティーやお茶、コーヒーについてのセミナーや催事、イベント講座のなかで、よくお客様や生徒さんによく聞かれることがあります。それはそもそもハーブティーやお茶、コーヒーについてご存じない方は何がよい品質なのか?もっというとハーブティーやお茶、コーヒーに栄養成分って含まれていたんだ。というような内容です。そして皆さん驚かれるのがハーブティーや紅茶、緑茶、中国茶、そしてコーヒーも植物でできていてその原料はもちろん途中の過程における製法でも大きくかわることや、何より植物なので、野菜や果物と同様、あるいはそれ以上に含まれている成分があることなどもお伝えしております。

今回はハーブティーや紅茶、日本茶、中国茶、コーヒーの美味しさや栄養成分の差に大きな影響を与えている品質の差についてのお話です。 ハーブティーや紅茶、日本茶、中国茶、コーヒーは乾燥しているのでどんな保管方法でも腐らないのでは?と思っているかたも多いと思います。 しかし、これらは野菜や果物と同様、鮮度や高いと美味しく、栄養成分も多く含まれています。実際によく飲まれているコーヒーやお茶、ハーブティーに関しては、品質の差を意識されている方は少ないのではないでしょうか?

実はよく知られている例えばカモミールティーやルイボスティーも品質の差がとても大きいのです。果物は、そのまま食べることが多いので 鮮度のよいものを食べるほうがより多くの栄養成分を接種できると思います。野菜の場合は、鮮度はもちろん調理の方法によっては栄養成分を損なってしまうこともご存知だと思います。そして、ハーブティーや紅茶、日本茶、中国茶、コーヒーも野菜や果物と同様、品質が高いものがやはり栄養成分も多くなります。野菜や果物、ハーブティーやお茶、コーヒーなどに含まれるビタミン、ミネラル、フィトケミカルは「酸素、光(蛍光管からも紫外線はでています)、湿度、温度」の4つによって、さまざまな栄養素がどんどん減少してしまいます。例えば、スーパーや専門店などでも透明な容器に入っているものは「光」を通すのでおすすめできません。また酸素を透過するような紙の箱に直接入っているようなお茶や缶にはいっていても、缶に直接入っていて密閉度が低いものも、酸素や湿度を吸収してしまいますのでおすすめできません。 最後は温度管理ですが、例えば、昼間はお店の外の日光があたる場所に商品を並べていて夜は中に商品をしまっているなど急激な温度変化のある環境もおすすめできません。栄養成分によって、光に弱いもの、湿度に弱いもの、酸素に弱いもの、温度変化に弱いもの、それぞれありますが、保存環境が悪いと約1週間くらいでほとんどの成分が減少してしまうものもあります。

野菜や果物と同じと考えていただくとよいのですが、例えば葉物の野菜は、店頭で1週間もたっていたら葉先が黄色くなったり、水分が抜けて萎びかけているものを見かけますよね?この状態だとビタミンCやビタミンB群などはかなり減少しています。 ハーブティーやお茶、コーヒーも同様です。基本的に美味しさと栄養成分は比例しますのでイチゴも新鮮なものは甘みと酸味があり、ビタミンも豊富です。せっかく美味しいハーブティーや紅茶、日本茶、中国茶、コーヒーなどを愉しむならぜひ、品質が高いものを選んだほうが 成分による作用も期待できるのです。まずは、鮮度が高い高品質なハーブティーや紅茶、日本茶、中国茶やコーヒーを意識的に選んで飲んでいただき、本来の味や香りを覚えていただくことをお勧めします。

秋には夏の疲れた肌を回復する美容成分の含まれているハーブティーがおすすめ

夏の強い日差しを浴びると秋には肌のきめが粗くなったような気がしませんか?あるいは肌がちょっといつもより硬いかも?なんて。 それは紫外線から皮膚が身体を守ろうとするホメオスタシスの機能なのでよいことでもあるのですが、やはり肌が黒くなったり硬い感じがするのはイヤというかたも多いですよね。 そもそも肌が日焼けによって黒くなったり、シミができる原因は、紫外線をうけることで発生する活性酸素をメラノサイトが分解することによってできるメラニン色素が原因です。このメラニン色素の生成量と、生成される原因となる活性酸素を抗酸化物質のビタミンCで減らし、日焼けを防ぐのも有効ですが、すでに日焼けしてしまったという方にハーブティーに含まれている美白成分で知られる「アルブチン」のことをご紹介します。また専門的な名前がでてきますが、ひとつ「チロシナーゼ」という酵素の説明をします。

簡単にまとめるとメラノサイトがメラニン色素を作るということですが、さらに詳しく説明すると、メラノサイトの中に住むチロシナーゼという酵素が活性酸素を分解しているのです。夏の日差しも傾き始め、紫外線量が減ってくると、メラニン色素の生成量も減ってくるはずです。そして、新陳代謝によってメラニン色素が剥がれ落ちたとき、肌はもとに戻っているはずです。しかし、毎日のように紫外線を浴び続けることによってメラニン色素が生成され続けていると、色素が沈着してシミを作ってしまいます。さらに紫外線は、肌の細胞と細胞を滑らかに保つコラーゲンも破壊しています。気をつけていたつもりなのに、気付いたら日焼けしている、ということはよくあります。今年の夏をあきらめて何もしないと消えないシミとシワに悩まされることになります。表面からのケアはもちろん、ハーブティーで身体の中から本来の自分に戻してあげましょう。

アルブチンでシミを予防

化粧品などで目にする「アルブチン」これは、化学合成もできますが、本来植物に含まれる成分です。
メラニン色素を作る「チロシナーゼ」の作用を抑え、メラニン生成に必要な他の酵素を減らします。必要以上に活躍してシミを作ってしまうことを抑制してくれます。このアルブチンを含むハーブに「ヒース(別名:エリカ)」があります。北ヨーロッパの荒野などに群生している低木で、「ヘザー」と言われることがあります。ハーブとして使われるのはピンクの花の種類で、まん丸の蕾の部分を使います。やさしい淡い味のため、単品(シングルティー)で飲むより、美肌効果のあるハーブとブレンドすることをお勧めします。見た目がかわいらしく味が淡いため、近頃では桜の季節のブレンドティーなどに見かけることが多くなりました。

次に同じくアルブチンを含む「カモミールジャーマン」

これはとってもポピュラーなハーブティーですが、それだけに品質が高いものと低いものでは、味や香りだけでなく、含まれている成分にも大きな違いがあります。購入するときは、茶葉の外観の色が退色していないか、などをチェックすることをおすすめします。
特に透明な袋に入っていて紫外線(蛍光管含む)を浴びてしまい栄養成分をなくしているものもあるので注意が必要です。

アルブチンの含んだハーブティーとビタミンCの含んだハーブティーをブレンドすると相乗効果があるので、年々、肌の色がもとに戻るのが遅くなったかも?と気になるかたは是非、ブレンドして飲んでみてくださいね。ちなみに最も飲むのが効果的なのは夜です。

吸収率が高まるときなので、ゆったりくつろぎながらハーブティーのアロマをしっかり嗅いでから飲むようにしてみてください。 心も身体も洗われるようです。次回は、このアルブチンを含むハーブティーに相性のよいハーブティーをご紹介します。